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V2Hで蓄電池代わりになる仕組みと使い方を解説!
災害時の停電もEVで安心

  • 投稿日:2025.09.01
  • 更新日:2025.09.01

地震、台風、大雨、猛暑など、私たちの暮らしに影響を及ぼす自然災害は年々増加しています。こうした災害が発生した際、最も困ることのひとつが「停電」です。冷蔵庫や照明、通信機器などが使えなくなり、暮らしの基盤が一気に不安定になります。特に近年では数時間から数日にわたる大規模な停電が各地で頻発しており、「電気の備え」が重要な課題となっています。
このような状況の中で注目されているのが、V2H(Vehicle to Home)という技術です。電気自動車(EV)に蓄えられた電力を家庭に供給する仕組みであり、万が一の停電時にも家庭内の家電製品を稼働させることが可能になります。本記事では、自然災害への備えとしてV2Hがどのように役立つのか、仕組みや導入メリット、注意点を含めて詳しく解説します。

V2HがあればEVは蓄電池代わりになる?

なぜ今、停電対策が求められているか。増加する自然災害への備え

日本は世界でも有数の自然災害多発国です。地震、津波、台風、大雨、さらには近年の異常気象による猛暑や豪雪も加わり、災害の種類は多岐にわたります。近年の事例を挙げると、

2018年:北海道胆振東部地震では、道内全域でブラックアウト(大停電)が発生。
完全復旧までに数日かかりました。
2019年:台風15号・19号により、千葉県を中心に長期間の停電が発生。
断水と重なり、生活に深刻な影響が出ました。
2022年:記録的な大雪で電線が損傷し、広範囲にわたる停電が発生しました。

こうした災害時、電力インフラが停止すると、情報収集、冷暖房、食料保存、医療機器などに大きな支障をきたします。非常時の「電力の確保」は、命を守る手段としてますます重要になっているのです。

なぜ今、停電対策が求められているか。増加する自然災害への備え
なぜ今、停電対策が求められているか。増加する自然災害への備え

停電時にEVを蓄電池代わりに使えるV2Hの仕組み

V2H(Vehicle to Home)とは、EVに蓄えた電力を家に供給する技術です。通常、EVは家や充電ステーションから電気を充電して走行しますが、V2Hではその電気を逆にEVから家に「戻す」ことができます。
この技術を実現するには、「V2H充放電器」と呼ばれる機器が必要です。これを通して、EVと家の電気系統を接続し、双方向で電力のやり取りを可能にします。特に停電時には、この仕組みが家庭の非常用電源として活躍するのです。

V2Hの基本や導入メリットついては「V2Hとは?導入メリット・デメリットと必要機器・費用を徹底解説」をご覧ください。

停電時にV2Hが活躍する流れ

停電が発生した際、V2Hのシステムは以下のような動作をします。

1. 停電を自動で検知
V2H機器が電力会社からの電力供給が停止したことを感知。
2. 系統からの電力を遮断
安全のため、電力の逆流を防止しつつ家庭内の電気系統に切り替えます。
3. EVから家庭への電力供給を開始
照明、冷蔵庫、テレビ、スマートフォン充電などの電化製品が稼働可能。
4. 電力量の調整・監視
EVのバッテリー残量を監視しながら効率的に電力を使用。EVが満充電であれば、一般家庭の2〜3日分の電力を賄えるとされています。
停電時にV2Hが活躍する流れ

V2Hがあれば停電時にどんな家電がどのくらい使える?

例えば、4人家族の暮らしに必要な洗濯機、冷蔵庫、テレビ、照明、スマホ、電子レンジ、IHコンロ、エアコン、エコキュートを一定時間使った場合、1日の使用電力量合計は約13kWh程度になります。日産リーフ(62kWhモデル)+V2Hがあれば、バッテリー残量に安全マージンを見込んだ実使用可能電力量で約55kWhは使えるため、最低でも4日以上は使える試算になります。

V2Hがあれば停電時にどんな家電がどのくらい使える?
V2Hがあれば停電時にどんな家電がどのくらい使える?

すべての家電に給電できます(最大6kVA

  • *停電時に必要のない機器を接続して使い続けると、 電気自動車の蓄電池の残量が不足し、ご家庭内で電気が使えなくなる場合があります。必要により機器をOFF、またはブレーカを落としてください。

もし停電が長引きそうな場合は、消費電力量が大きいエアコンやIH、エコキュートの使用を控えて節電することで1週間以上も非常用電源として活用できます。災害時の備えとして、V2HとEVの組み合わせは非常に有効です。

V2Hによる停電対策は「電気自動車の電気は災害時に使える!V2Hで家庭の電気も災害時対策」をご覧ください。

「電気の備え」としてのV2Hの強み

1. 電気が使える安心感

自然災害発生直後は不安が募りますが、明かりがあり、通信ができ、温かい食事がとれることで心の余裕が生まれます。V2Hがあれば、EVが大容量の「動く蓄電池」として家庭を支えることができます。

2. 太陽光発電との連携で自給自足も

太陽光発電を導入している家庭では、昼間に発電した電力をEVに蓄電し、夜間や停電時に活用することができます。再生可能エネルギーとの相性が非常に良く、持続的に電力を確保することも可能になります。

V2Hと太陽光発電を連携するメリットについては「太陽光発電でEV充電をもっと賢く!V2Hの導入効果も紹介」をご覧ください。

3. 環境にも経済的にもやさしい

電気料金が安い深夜に充電した電気を電気料金が高い日中に使うことも可能。日常の電気代の削減にもつながり、環境負荷の低減にも貢献します。

  • *深夜の電気料金が安い電力プランの場合。V2HにてEVを充放電するにあたって、充放電ロスが発生する可能性があります。充放電ロスが発生した場合には、削減が見込まれる金額も低下します。

まとめ:V2Hで災害に強い家を実現しましょう

地震や台風などの自然災害が増加する中、家庭の電力をどう確保するかは非常に重要な課題です。V2Hは、電気自動車という「移動手段」に「非常用電源」という新たな役割を与えることで、日常から非常時までをシームレスに支える有効な手段となります。

初期投資は必要ですが、補助金の活用や長期的な節電効果を考慮すれば、十分に検討に値する選択肢といえるでしょう。ちなみに、オムロンが提供するV2H「マルチV2Xシステム」なら、停電時も自動切替でEVから電気を供給でき、安心して使用できます。

万が一の停電時でも、「明かりのある生活」を維持する安心感のために、V2Hで、災害に備えた暮らしを検討してみることをおすすめします。

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