目次
- もしも停電になったら?
- 1. 停電の規模を調べる
- 2. 家電製品の電源プラグをコンセントから抜く
- 3. 冷蔵庫の開閉を減らし、保冷剤や氷を冷蔵室に移す
- 停電時に太陽光発電の電気を使う方法
- 自立運転で使える家電と4つの制約
- 自立運転への切り替え手順(太陽光発電のみの場合)
- 蓄電池があれば停電時に何ができる?使える家電・時間・給電方式
- 停電時に使用できる電化製品・時間の目安
- 停電時に何時間もつ?計算の考え方
- 停電時に電気を使える範囲は「特定負荷型」「全負荷型」で変わる
- 停電時に蓄電池が使えない4つのケースと対処法
- 停電対策として普段から確認したい3つのこと
- 停電で困るのは「明かり・食事・情報」
- 災害時の停電は長期化することがある
- 停電時に蓄電池が役立った利用者の声
- 使えてよかった電化製品
- よくある質問
- まとめ|災害時の停電対策は「太陽光発電と蓄電池」で
もしも停電になったら?
停電に気づいたら、停電の範囲を確認し、復旧時に事故や火災のおそれがある家電の電源プラグを抜きましょう。冷蔵庫は扉の開閉を減らし、庫内の温度上昇を抑えます。
1. 停電の規模を調べる
自宅だけの停電か、地域全体の停電かを確認します。ブレーカーが落ちていないかを見たうえで、周囲の家や街灯の状況、電力会社の停電情報を確認してください。
自宅だけの場合は、漏電や契約容量の超過が原因でブレーカーが落ちていることが考えられます。
2. 家電製品の電源プラグをコンセントから抜く
復旧時の事故や通電火災を防ぐため、アイロンやドライヤーなどの電熱器具と、モーターで回転する器具の電源プラグをコンセントから抜きます。
避難する場合は、ブレーカーを切ってから家を出ましょう。
3. 冷蔵庫の開閉を減らし、保冷剤や氷を冷蔵室に移す
冷蔵庫の扉の開閉を減らし、庫内の温度上昇を抑えましょう。
冷凍室の保冷剤や氷を冷蔵室に移すと、しばらくは庫内の温度を保つ助けになります。
停電時に太陽光発電の電気を使う方法
太陽光発電があっても、停電時にはパワーコンディショナの通常運転が止まります。パワーコンディショナを「自立運転」に切り替えることで、日中で太陽光発電できている場合に限り停電用コンセントから電気を使えます。
自立運転とは、送電網から切り離した状態でパワーコンディショナが単独で電気を送る運転です。
自立運転で使える家電と4つの制約
自立運転では、太陽光が発電している間、停電用コンセントからスマートフォンの充電や小型の家電が使えます。
太陽光発電だけでは、次のような制約があります。
- 夜間など発電していない時間帯は使えない
- 雨や曇りで発電量が少ないときは、家電に必要な電力をまかなえない場合がある
- 自立運転の出力の上限(一般に1.5kVA程度。機種により異なる)を超える家電は使えない
- 家の通常のコンセントではなく、停電用コンセントに家電をつなぐ必要がある
自立運転への切り替え手順(太陽光発電のみの場合)
自立運転への切り替えは、多くの機種で「太陽光発電のブレーカーを切る」「パワーコンディショナを自立運転に切り替える」「停電用コンセントに家電をつなぐ」の順で行います。
機種によって操作が異なるため、取扱説明書で手順と停電用コンセントの場所を確認してください。
オムロンの屋内用パワーコンディショナKPK-Aシリーズの停電用コンセントは、3.0kW・4.0kWタイプで最大2.0kVA、5.5kWタイプで最大2.75kVAまで使用できます(コンセント1つあたりは1.5kVAまで)。
停電時の操作方法は「停電時に電気を使われるお客様へ」をご覧ください。
蓄電池があれば停電時に何ができる?
使える家電・時間・給電方式
蓄電池があれば、太陽光が発電しない夜間や悪天候時にも、蓄電池の残量の範囲で貯めた電気を使えます。太陽光発電と接続できる構成なら、日射のある日中に蓄電池へ充電し、貯めた電気を使えます。
オムロンのKPBP-Aシリーズは停電を検知すると自動的に自立運転に切り替わるため、切り替え操作は不要です。使える家電と時間は、構成(特定負荷型・全負荷型)と残量によって変わります。
停電時に使用できる電化製品・時間の目安
オムロンのカタログなどでは例として、冷蔵庫(約50〜100W)、テレビ(約100〜150W)、照明(1部屋分・約50〜100W)、スマートフォンの充電(約5W)を、停電時に使いたい家電として挙げています。
これらの家電の消費電力を合計で平均約285Wとし、蓄電池ユニットが初期状態・満充電の場合、6.3kWh・6.5kWhタイプで約18時間、9.8kWhタイプで約29時間、12.7kWhタイプで約34時間、16.4kWhタイプで約45時間が使用時間の目安です。
各家電の消費電力や電池の状態によって使用時間は変わり、この時間を保証するものではありません。
停電時に何時間もつ?計算の考え方
使える時間の目安は「停電時に使える蓄電池の容量(kWh)÷ 使う家電の消費電力の合計(kW)」で計算できます。
たとえば使える容量が5kWh、家電の合計が約0.3kW(300W)なら約16〜17時間です。ここにエアコン(10畳用・約0.6kW)を加えて約0.9kWにすると約5.5時間まで短くなります。
電子レンジやドライヤーのように消費電力の大きい家電は短時間の使用にとどめ、日中は太陽光でまかない、夜は最低限に絞ると長くもちます。停電時に使えるのは、停電が起きた時点で蓄電池に残っている電気です。
「停電に備えて残しておく残量」の設定は通常運転で放電を止める残量の設定であり、停電時に使える量を保証するものではありません。実際に使える量は、そのときの残量ですが、電池を保護するための停止、劣化の状態などで変わります。
停電時に電気を使える範囲は「特定負荷型」「全負荷型」で変わる
停電時にどの範囲で電気を使えるかは、蓄電池の給電方式で決まります。
特定負荷型は、あらかじめ決めた家電(冷蔵庫・照明など)だけに給電する方式です。使う電気を限定できるため、同じ残量なら貯めた電気を長く使いやすくなります。
全負荷型は、家全体の家電に給電する方式です。対応する構成であれば、停電時でもエアコンやIHクッキングヒーターなど200Vの家電を使えます。
ただし「家全体に給電できる」ことと「すべての家電を同時に使える」ことは別で、同時に使える家電の合計は停電時の出力と残量の範囲に限られます。
オムロンのKPBP-Aシリーズの全負荷対応型ハイブリッド蓄電システムは、停電時出力が4.0kVAです。6.3kWh・6.5kWhの蓄電池ユニットを使う構成では、夜間や悪天候で太陽光の発電が少ないとき、最大2.5kVAとなります。
同時に使える家電は、停電時の出力上限で制限されます。kVAは皮相電力を表す単位で、家電の消費電力(W)とは力率によって関係が変わります。起動時に大きな電力を必要とする家電もあるため、使用できる組み合わせは取扱説明書や販売店で確認してください。
エアコンやIHなど200V動作の家電を停電時にも使いたい場合は、全負荷型であることに加えて、停電時の出力電圧を確認してください。災害時の停電への備えを重視するなら、容量・給電方式・出力電圧の3つをあわせて選ぶことが大切です。
タイプの違いは「家庭用蓄電池を比較|単機能とハイブリッド、ポータブル電源との違い」で解説しています。
給電方式・出力・容量を含めた選び方の全体は「家庭用蓄電池の選び方は?容量と給電方式から必要な蓄電池を考える」を参照してください。
停電時に蓄電池が使えない4つのケースと対処法
停電時に蓄電池から電気を使えない場合は、残量不足、出力上限を超えたことによる停止、切替方法の設定誤り、機器の故障・浸水などが考えられます。
- 残量が足りない:停電前に使い切っていた場合。普段から残量を確保する設定(安心モードなど)にしておく
- 出力の上限を超えて停止した:消費電力の大きい家電を同時に使った場合。停電用コンセントにつないだ家電を減らしてから、取扱説明書の手順に沿って再起動する
- 自動切替の設定になっていない:製品によっては手動での切り替えが必要。取扱説明書で確認し、家族で共有しておく
- 機器の故障・浸水:浸水した機器には触れず、販売店に連絡する。日常の点検はメーカーの「安心してお使いいただくために」を参照
いずれの場合も、復旧や再起動の手順はお使いの機種の取扱説明書に従ってください。なお、台風・水害・地震などの自然災害による故障は、多くのメーカーで保証の対象外(免責)です。
保証と補償の違いは「蓄電池の保証はどう見る?保証期間と容量保証、メーカー選びの確認点」で説明しています。
既存の太陽光発電を残して蓄電池を後付けした単機能構成では、停電中に太陽光の電気を使うために、太陽光側のパワーコンディショナを自立運転に切り替える操作が必要です。
停電対策として普段から確認したい3つのこと
停電に備える設定は、普段から次の3点を見直しておきましょう。
- 残量を確保する運転モードにする:オムロンのKPBP-Aシリーズの「安心モード」では、通常時に放電を止める残量の目安を50%に設定できる(初期設定)。停電時に実際に使える量は、その時点の残量や運転状況によって変わる。台風シーズンだけ高めにする使い方もできる
- 気象警報と連動する自動制御を有効にする:オムロンのKPBP-Aシリーズの対応機器では、遠隔モニタリングサービスで「気象警報で安心モードへ切替」を「あり」に設定すると、対象の警報が出た際に満充電を維持する運転へ切り替わり、解除後は元のモードに戻る。利用条件は製品情報と取扱説明書で確認する
- 切り替え手順と停電用コンセントの場所を家族で共有する:単機能構成やパワーコンディショナのみのご家庭では、自立運転への切り替え操作が必要になる
運転モードの使い分けは「太陽光発電と蓄電池の上手な使い方|運転モードで自家消費を増やす」にまとめています。
停電で困るのは「明かり・食事・情報」
照明や冷蔵庫、テレビが使えず、スマートフォンも充電できないと、明かりの確保、食品の保存、情報収集に支障が出ます。
夜間は照明が使えません。テレビが使えず、スマートフォンも充電できなくなると、情報を得る手段が限られます。炊飯器や電子レンジなども使えなくなり、マンションではポンプが止まると水道やトイレが使えなくなることもあります。
災害時の停電は長期化することがある
停電は、台風や地震などの自然災害、設備の故障などで起こります。需給状況に応じて計画停電が行われる場合もあります。大規模な自然災害では、復旧まで長い時間がかかることがあります。
2018年の北海道胆振東部地震では道内のほぼ全域が停電し、2019年の台風15号では千葉県を中心に復旧まで2週間以上かかった地域もありました。停電は季節や地域を問わず起こるため、普段から必要な備えを確認しておきましょう。
停電時に蓄電池が役立った利用者の声
オムロンの蓄電池をお使いのご家庭から、停電時に冷蔵庫や照明、テレビ、スマートフォンの充電が使えて助かったという声が寄せられています。以下は公開中のアンケートの要旨です。
使えてよかった電化製品
- 冷蔵庫:食品を無駄にせずに済んだ
- 照明:停電中も照明が点灯し、安心できた
- テレビ:災害情報を確認できた
- 携帯・スマートフォン:外部の情報を得たり、家族や知人と連絡を取れた
実際の導入事例は「【ユーザーの声】オムロンの蓄電池で電気の購入量が23%減!滋賀県40代・オール電化ご家庭の導入事例」でご紹介しています。購入後に「使いたい家電が使えなかった」とならないための確認事項は「蓄電池の購入で失敗・後悔しないために|よくあるトラブル7例と対策」にまとめています。
よくある質問
- 停電時、蓄電池は自動で切り替わりますか?
- はい。オムロンのKPBP-Aシリーズは、停電を検知してから自動的に自立運転へ切り替わり、復電時も自動で通常運転に戻ります。切替時には瞬断が生じるため、無停電電源装置(UPS)のように途切れなく供給するものではありません。
切替方法は製品によって異なるため、お使いの機種の取扱説明書を確認してください。
切替操作方法はオムロンのwebページ「停電時の使い方」でも公開しています。 - 太陽光発電だけでも停電時に電気は使えますか?
- 日中に発電していれば使えます。パワーコンディショナを自立運転に切り替えて、停電用コンセントから電気を使えます。夜間など発電していない時間帯は使えません。雨や曇りで発電量が少ないときは、必要な電力をまかなえない場合もあります。自立運転の出力上限は一般に1.5kVA程度ですが、機種によって異なります。
- 停電時に蓄電池は何時間もちますか?
- 最低限の家電(消費電力を合計で平均約285Wとします)を初期状態・満充電の蓄電池で使い続けた場合、オムロンの蓄電池ユニットでは6.5kWhタイプで約18時間、9.8kWhタイプで約29時間、16.4kWhタイプで約45時間が目安です。実際の時間は残量や家電の消費電力で変わり、目安は「使える容量÷家電の消費電力」で計算できます。太陽光発電と接続できる構成なら、日射のある日中に蓄電池へ充電し、貯めた電気を使えます。
- 停電時にエアコンやIHクッキングヒーターは使えますか?
- 200Vの家電を停電時に使うには、家全体に給電する「全負荷型」で、200V出力に対応した構成の蓄電池が必要です。あわせて、使いたい家電の消費電力の合計が停電時の出力の上限内であることと、消費電力が大きい家電を使うと使用時間が短くなる点を確認してください。全負荷型でも、すべての家電を同時に使えるわけではありません。
- 停電が復旧したら、何か操作は必要ですか?
- 通常は不要です。オムロンのKPBP-Aシリーズは、復電を検知すると自動で通常運転に戻ります。太陽光発電のみで自立運転に切り替えていた場合などは、通常運転へ戻す操作が必要な機種もあるため、取扱説明書で確認してください。
まとめ|災害時の停電対策は「太陽光発電と蓄電池」で
- 停電時に使える家電と時間は、給電方式・停電時出力・蓄電池の残量で決まる
- 太陽光発電だけでは夜間は使えない。蓄電池があれば夜間や悪天候時も残量の範囲で使える
- 使える時間の目安は「使える容量(kWh)÷家電の消費電力(kW)」で計算できる
- 残量を確保する運転モードと、気象警報と連動する自動制御を普段から確認する
- 切替手順と停電用コンセントの場所を家族で共有しておく
停電に備えて、使いたい家電と時間を決め、蓄電池の給電方式・出力・容量を確認してください。夜間に使える電気は、停電時点の蓄電池の残量によって変わります。費用の考え方は「蓄電池の価格・値段はどう決まる?設置費用の内訳と見積もりの見方」で紹介しています。
残量を確保する設定や、自立運転への切替方法も普段から確認しておくことが大切です。太陽光発電からの充電には、接続できる構成であることと、発電のための日射が必要になります。