受賞したプロジェクトの内容を教えてください
日本国内では放置された森林や、伐採後に植林されていない森林が年々増加し社会課題となっていました。その原因を分析したところ、森林の所有や林業に関わることのメリットが少ないということがわかりました。
そこで、この社会課題のソリューションとして、森林所有にメリットを作り出すためのオンライン原木市場の創出が有効だと仮説を立て、フォレストSCM事業を検討したプロジェクトがイノベーションアワードを受賞しました。
どういった想いで、社会課題と向き合いましたか?
木々は年々成長し、適切な伐採が必要です。その一方で、林業従事者は年々減少、製材所も次々と閉鎖し、人間と森林の関係性は希薄化しています。その中で自然と社会が融和し、共生する自然社会を実現させ、森林を次世代へつないでいきたいと思い課題と向き合いました。
プロジェクトを進めるにあたって、会社からはどんな支援がありましたか?
会社からの心強い支援が2つありました。1つは株式会社フェニクシーが主催するプログラムへの参加です。フェニクシーでは、新規事業開発・社内事業化・社内起業のための4ヶ月居住型事業育成プログラムを受講し、新規事業開発の基礎を学びました。同世代の起業家達と過ごすことは今までにない刺激的な時間でした。
もう1つは、メンターのフォローです。一人では悩むことも多いですが、メンターの方にいつでも、何でも相談できるような環境を準備いただき二人三脚で検討を進められたので精神的な負担が減りました。
オムロンでは、誰もこれまで林業に関する事業を検討したこともなく、すべてが0からでしたが、こうしたサポートもあって、分からないことは仮説を立てて、川上~川下まで数百人からヒアリング。その結果、今では問い合わせが来るくらい知識を習得でき、プロジェクトを軌道に乗せることができました。
今後、OSS(オムロン)でチャレンジしたいことは?
私は、オムロンの「われわれの働きで、我々の生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう」という社憲に最もフィットする事業が社会システム事業であると思いOSSへ入社しました。
今後も未来の社会を支える・変えられるイノベーションをつくり出したいと考えています。
特に地方で起こるイノベーションは、今後世界の先進国で進む少子高齢化社会でも先駆的な事例になる可能性があります。
だからこそ人口減少していく地方での自立可能な社会システムの構築にチャレンジしたいです。
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