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制御機器の国内生産拠点である綾部事業所で蓄電池併設型太陽光発電システム稼働を開始
~拡張導入により、オムロン・カーボンゼロに向けた取り組みを再加速~

オムロン ソーシアルソリューションズグループで環境ソリューションやエンジニアリングサービスを提供しているオムロン フィールドエンジニアリング株式会社(以下、OFE)は、オムロン制御機器事業の国内生産拠点である綾部事業所に太陽光発電システム(モジュール出力1,012kW)を増設、あわせて大型蓄電池(出力500kW|容量2,400kWh)を導入し、2024年12月より稼働を開始しました。これにより第一期導入分とあわせて年間約800t-CO2の排出削減が期待できます。

【左】大型蓄電池(出力500kW)|【右】増設された太陽光発電システム(カーポート型・地上設置型)

オムロンでは、2018年7月に2050年に温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン・カーボンゼロ」を設定し、自社の事業活動で排出する温室効果ガス(以下、GHG)削減の取り組みを推進しています。2022年4月にスタートした長期ビジョン「Shaping the Future 2030(以下SF2030)」において、2024年度までにGHG排出量総量を2016年度比で当初53%削減することを目標に定め取り組み、「徹底した省エネルギーと使用電力のクリーン化の推進」と「国内全76拠点のカーボンゼロの実現」に取り組み昨年度までに目標を大きく上回る68%削減を達成しています。(※1)
綾部事業所においては、脱炭素化を実現するモデル工場としてエネルギーの生産性向上(※2)と再生可能エネルギーの最大活用に取り組んでおり、第一弾として2023年8月に1,048kWの太陽光発電システムを導入し、OFEが提供するオンサイトPPA(※3)サービスとして運用を開始しました。
今回の拡張導入については、第一期と同様に発電設備の企画・設計、施工から導入後の保守・運用までをOFEが対応しました。増設した太陽光発電システムはカーポート型(600kW)および地上設置型(411kW)を採用、そこに大型蓄電池(容量2,400kWh)とOFEが独自開発したエネルギーマネジメントシステム「Smart-EMS」を組み合わせました。この「Smart-EMS」は、工場稼働データからの需要予測、過去実績と日射データからの発電予測を精緻に実施し、発電状況に応じて蓄電池の充放電を最適に制御しながら電力余剰を抑制します。
これにより、ピークカットによる契約電力の削減や災害停電時のエネルギー源としての活用が可能となり、また拡張機能として電力市場取引も可能となります。
今回の大型蓄電池を含む発電設備の導入は、2023年3月にサービスを開始した「太陽光発電・蓄電オンサイトPPAサービス‐SolaChiku」を採用しています。このサービスはPPAサービスの特長である「初期投資ゼロ」でありながら、PV-PPAサービスと比べると、再エネ比率の向上、非常時の電源確保が期待でき、製造業事業者さまに広くお役立ちできるサービスとなっております。
今後も、事業活動で使用する再生可能エネルギーの「自家発電・自家消費」を拡大するとともに、本取り組みで培ったエネルギーマネジメントに関する技術やノウハウを活用し、エネルギーソリューション事業として顧客に提供することで、SF2030で自ら解決すべき社会的課題として捉えた「カーボンニュートラルの実現」に貢献してまいります。

本システムの概要

導入施設 オムロン株式会社 綾部事業所
モジュール出力 カーポート型:600.16kW 地上設置型:411.84kW
蓄電池 日本ガイシ製NAS電池 500kWh/2,400kWh
年間発電電力量(想定) 約1,100MWh(内、蓄電池による余剰吸収効果 約200MWh)
年間CO2削減効果(想定) 約400t-CO2
※1.生産13拠点、非生産(本社・研究開発・販売)63拠点における自社の電力使用により排出されるGHG(Scope2)が対象
※2.エネルギー生産性:エネルギー消費に対する経済的生産性の比率。分母にエネルギー消費の絶対量を分子に売上高や付加価値額を置いた指標で、エネルギーの使用量削減と経済事業成長の両立を目指したもの
※3.PPA(Power Purchase Agreement):電力購買契約、第三者所有モデルとも呼ばれる。企業・自治体が保有する事業所施設の屋根や遊休地を事業者が借りて無償で発電設備を設置し、発電した電気を企業・自治体が事業所で利用し、その分のサービス料を事業者へ支払う。設備の所有者は第三者(事業者または別の出資者)となるため、資産保有をすることなく再生可能エネルギーが利用可能となる。

■オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社について

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は、これまで独自のオートメーション技術により、自動改札機などの駅務自動化システムをはじめ、世界初・日本初の社会公共システムを数多く生み出してきました。これからも労働力不足やエネルギー、レジリエンスなどの社会課題をいち早く捉え、IoT・AI・ロボティクスなどの最先端技術、ソフトウェア、運用・保守のトータルサービスでソリューションを構築し、安心・安全・快適な社会づくりに貢献していきます。
詳細については、https://socialsolution.omron.com/jp/ja/をご参照ください。

■オムロン フィールドエンジニアリング株式会社について

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社は、オムロンでソーシアルソリューションドメインを担うオムロン ソーシアルソリューションズ株式会社のグループ会社として環境ソリューションやエンジニアリングサービスを提供する企業です。日本全国130拠点と1,200名のカスタマエンジニアによるサービスネットワークを構築し、エンジニアリング/オンサイトサービス/運用管理サービスを全国のお客様に提供しています。
詳細については、https://socialsolution.omron.com/field-engineering/をご参照ください。

■関連情報

脱炭素を実現するソリューションサイト「脱炭素ソリューション.com」は、エネルギーソリューションに関する情報を公開している企業向け総合エンジニアリングサイトです。太陽光発電・蓄電池システムの導入事例など豊富なコンテンツをご用意しています。
「脱炭素ソリューション.com」は、https://chikuden-setsuden.com/をご覧ください。
【ニュースリリース】オムロン、電子部品事業の国内全工場で太陽光発電を用いた生産を開始
https://www.omron.com/jp/ja/news/2023/05/c0511.html
【ニュースリリース】企業・自治体のカーボンゼロに貢献する「太陽光発電・蓄電オンサイトPPAサービス」を開始
https://www.omron.com/jp/ja/news/2023/03/c0310.html
■本件に関する報道関係からのお問い合わせ先
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 グループ企画室
TEL:03-6718-3702
■事業に関するお問い合わせ先/一般のお客様からのお問い合わせ先
オムロン フィールドエンジニアリング株式会社 エネルギーマネジメント事業本部
TEL:03-6773-5871