社員紹介STAFF

開発設計(エレキ)

就職活動の際にOSS(オムロン)を選んだ理由を教えてください。

大学時代に学んだ知識を生かして社会に貢献できる仕事につきたいと考えたためです。

学生時代に東日本大震災および原子力発電所の事故がありました。政府の方針として原発への依存度を減らし再生可能エネルギーを増やすというニュースを聞き、日本のエネルギー問題・環境問題に興味が湧きました。大学では、この興味がきっかけとなり、パワーエレクトロニクス技術を活用し、再生可能エネルギー源の大量導入を実現しようとする研究に従事していました。

就職活動の際にオムロンの説明会を受ける機会があり、家庭用太陽光発電システムの開発を行っていることを知りました。開発している商品や技術を聞いていく中で、自分が学んできた知識を活かして働くことや社会に貢献できると感じました。

またオムロンでは、家庭用太陽光発電の普及に不可欠なAICOTと呼ばれる技術を、他社に先駆けて開発しているという話を聞きました。そうした取り組みをしているオムロンであれば、技術者としても強く成長できると感じてオムロンを選びました。

現在担当しているのはどのような業務ですか。

パワコン製品のエレキやソフトの設計・評価を主に担当しています。

パワコンとは、太陽光パネルや蓄電池などの電力を私達が使える形の電力に変換してくれる電力変換器の事です。電力変換動作を実現するにあたり、様々な部品を使って電気回路を構成し、電気回路を制御するための制御技術や、エンドユーザが操作する上で必要なソフトウェアなどが搭載されています。

私はその制御技術の動作の評価や電気回路の設計・評価を担当しています。具体的には、電気・電子回路や制御工学の知識を活用し、机上計算やシミュレーションで制御による電気回路の動作を確認します。また、試作機を動かして実際に所望の動作・特性が出ているかなどを評価します。ハードの面とソフトの面が互いに影響し合うため、幅広い知識が必要ですが周囲の方々に相談しながら開発を進められます。

働くやりがいや楽しさを感じられるのはどんな時ですか。

OSSで働くやりがいや楽しさを感じる時は、周囲の方々との協力を通じて課題を解決した時です。

新商品開発の中で、新しい技術や構成にチャレンジすると試作機を評価している中で技術的な課題が出ることがあります。商品は、ハードやソフト面で様々な設計が施されているため、課題が出た際に原因を特定するところに難しさがあります。
また、課題を解決する策は、品質やコストなどの観点で様々な制約があります。これは、大学時代の研究活動に比べ特に難しくなったと感じる点です。

こうした状況の下で、周囲の方々から協力を得ながら技術的な課題の原因を特定できた時や、課題を解決する案を出せた時に達成感を感じ、やりがいを感じます。また、その過程で周囲の方々の知見や仕事の進め方などが学びとなり、自分自身が成長していると実感した時に楽しさを感じますし、新しいことにチャレンジすること自体にも楽しさを感じます。

仕事で苦労した事、困難だった事はありますか。

苦労した事は、知見が少なく初めて挑戦する分野に飛び込んだ事です。

元々は、ハード関連の設計・評価業務に従事しておりましたが、ソフトの設計評価業務にチャレンジさせていただく機会がありました。
新しい機能を実現するために、既存の設計をベースに取り組みましたが実際に試作機を動作させると、所望の動作を行わないという事態が発生しました。ソフトの設計情報への理解が浅く、思うように課題の原因がつかめず設計業務を進められませんでした。

そんな時、大変助けになったのが周囲の方々の存在でした。ソフトの詳細な動き方や設計情報について1つずつ認識合わせをさせて頂き、知見の少ない分野について理解を深めることができました。また、課題の原因や原理、対策方針についても考案することができました。
知らない分野への理解を深めることや、課題の対策方針を考案したことを通じて、自分自身の知見や技術力が向上していると実感することができました。

今後仕事をしていく上で成し遂げたいと考えている事や目標はありますか。

まずは今の業務の経験を活かして、世の中にまだ出回っていない機能の開発に挑戦し、より多くのお客様に使ってもらえるパワコン製品を実現したいと思っています。

日本におけるカーボンニュートラルの宣言などに見られるように、地球温暖化の防止に対する意識は益々高まっていると考えます。
温暖化対策として、環境負荷が小さい再生可能エネルギーの活用に注目が集まっていますが、その代表に、発電時に温室効果ガスを排出しない太陽光発電などがあります。
太陽光発電には、私達が使える形の電力に変換するためのパワコンが用いられます。
また、パワコンを活用することで、太陽光発電の電力を使って家電や電子機器を動かすこともできます。パワコン製品の開発では、この「太陽光の電力を私達が使える形に変換する」という機能の開発を通じて再生可能エネルギーの普及に貢献することができると考えます。
今はパワコンで動かせる機器は家電などが主な対象ですが、それ以外にも活躍の場があると考えます。

今後、新しい技術の開発に挑戦してパワコンが活躍する場を広げることを実現し、技術者として成長するとともに、再生可能エネルギーの普及拡大を通じて環境問題に貢献できる仕事をしていきたいと考えています。