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南丹市・オムロン・京丹波町、林業活性化に向けた連携協定締結
〜広葉樹材を含めた市町産材の価値を高めるサプライチェーン構築に挑戦〜

京都府南丹市(以下、南丹市)、京都府京丹波町(以下、京丹波町)、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(以下、OSS)は、森林の公益的機能維持・国内資源活用の観点から注目が集まっている広葉樹材を含む市町産材の付加価値向上に向けた連携協定を締結しましたことをお知らせします。今後、3者は市町産材を活用した新たなサプライチェーンの構築に取り組みます。
国内では住宅着工件数の減少により木材需要が低迷し、現在の木材価格では森林所有者や林業従事者・製材業者に十分な利益が還元されず、森林の整備・保全が困難になるケースが増えています。そのため、水源涵養や土壌保全、生物多様性保全、地球温暖化防止などの森林の有する多面的な機能が失われていくことが危惧されており、その維持管理が大きな課題となっています。特に、広葉樹林については、木材の利用の大半がチップであることから、その傾向が顕著となっています。
各市町面積の8割以上が森林であり、その内約6割を広葉樹が占めている南丹市と京丹波町は、京都府内でも有数の森林率の自治体であり、豊かな森林を有しています。また、歴史的に古都・京都を中心した木材需要を支え続けてきた両自治体の林業は、重要な産業の一つとなっています。
今回の連携協定では、南丹市、京丹波町、OSSの3者が市町産材の価値を高める新たなサプライチェーンを構築し、森林・林業関係者への利益還元の実現とともに、森林のもつ多面的な機能が将来にわたって発揮される姿を目指します。

■実施内容

3者は本プロジェクトを通じて、森林保護意識の高まりやサステナビリティの観点により注目が集まりつつある広葉樹等の地域産材の需要に着目し、以下に取り組みます。
【目的】
南丹市及び京丹波町における市町産材の付加価値向上と、そのための事業モデルの構築
【期間】
2024年3月~2027年3月
【各者役割】
● 南丹市・京丹波町:取り組みについての情報発信、課題の抽出と必要な政策支援
● OSS:市町材の活用提案、市町産材活用のための市場調査・マーケティングの実施

三者連携協定による取り組みのスキーム

■検証内容

● 森林面積の約6割が広葉樹林である各市町で伐採された広葉樹を中心とした付加価値向上への取り組みを行い、その効果を検証する。また、針葉樹についても、あわせて付加価値向上への取り組みを検討する。
● 南丹市及び京丹波町で伐採・搬出された木材について、両自治体内だけでなく、両自治体外の川下メーカー等の需要開拓を行うとともに、川下メーカー等の需要に応える伐採量の確保から製材加工・納品までの新たなサプライチェーンを検討し、その事業性を検証する。
南丹市、京丹波町、OSSは、持続可能な資源活用と産業発展が両立する新たな事業モデルを構築することで、森林のもつ多面的機能を維持し、各市町の豊かな自然の保全に貢献してまいります。

南丹市について

南丹市は、京都府の中央に位置し、京都府を南北に区切る形の広大な市域61,640haは、京都府の13%を占めています。森林面積は54,177haであり市域の87.9%を占めています。京都府下でも有数の森林率であり、南丹市は豊かな森林を有していると言えます。南丹市における森林整備や林業、木材産業の活性化方策について「南丹市 森林・林業・木材産業振興ビジョン」してとりまとめました。ビジョンは、森林・林業・木材産業の現況を分析した上で、その特徴と課題を抽出し、その将来像を描き、その実現に向けた関連施策を今後、具体的に進めることにより、南丹市の林業、木材産業が発展し、新たな森林経営管理制度の実施と併せて、森林が健全に整備されていくことを目指します。

京丹波町について

京都府の中央部、丹波高原の由良川上流部に位置する京丹波町は、人口約1.2万人で町全体面積303km2のうち、森林が約82%を占めている自然豊かな町です。間伐等の森林の適正管理を進めながら、豊富な森林資源を活かし「町有林での主伐・再造林」、「木質バイオマスボイラーの導入」、「学校教育と連携した森林環境教育の実施」、「町内産材を活用した新庁舎建設」、「Jクレジット創出に向けた森林調査」など、多方面から森林の利活用に取り組んでいます。

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社について

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は、これまで独自のオートメーション技術により、自動改札機などの駅務自動化システムをはじめ、世界初・日本初の社会公共システムを数多く生み出してきました。これからも労働力不足やエネルギー、レジリエンスなどの社会課題をいち早く捉え、IoT・AI・ロボティクスなどの最先端技術、ソフトウェア、運用・保守のトータルサービスでソリューションを構築し、安心・安全・快適な社会づくりに貢献してまいります。
詳細については、https://socialsolution.omron.com/jp/ja/を参照ください。
■本件に関する報道関係からのお問い合わせ先
南丹市役所 農林商工部 農山村振興課
TEL:0771-68-0012

京丹波町役場 産業建設部 農林振興課
TEL:0771-82-3808

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社 グループ企画室
TEL:03-6718-3702