基本機能 

 

本ソフトウェアの主な機能は、無停電電源装置(UPS)の監視、WWWブラウザを使用したモニタからの無停電電源装置(UPS)の各種設定、(シャットダウン動作に関する設定、イベント情報の通知設定、出力コンセント制御など)、無停電電源装置(UPS)の動作状態の表示、OSなどを自動終了する機能などです。

本ソフトウェアのシステム構成には次の2つの基本構成があります。

 

1.ネットワークシステム構成 

 

2.冗長電源システム構成

  

 

1.ネットワークシステム構成 

 

本システム構成では、ネットワークで接続された複数のコンピュータをマスター/スレーブ構成により1台のUPSでバックアップすることができます。PowerAct Proスレーブエージェント(以下スレーブ)をインストールしたコンピュータをPowerAct Pro マスターエージェント(以下マスター)をインストールしたコンピュータからのネットワーク経由の命令でシャットダウンできます。

 

本システム構成では次のようなバックアップ動作が実行されます。 

 

[バックアップ動作]

  1. 無停電電源装置(UPS)が入力電源異常を検出すると、無停電電源装置(UPS)は、入力電源異常をコンピュータ(マスター)へ通信ケーブル経由で通知します。

  2. コンピュータ(マスター)は、シャットダウン動作を開始すると同時にコンピュータ(スレーブ)にネットワーク経由でシャットダウンを開始するように命令を送信します。

  3. コンピュータ(スレーブ)は、設定されているシャットダウン設定に従ってシャットダウン動作を開始します。

  4. シャットダウン完了後に無停電電源装置(UPS)の電源が自動的に切れます。

 

【補足】

  •  マスター/スレーブのネットワークシステムを構成される場合は、必ずHUBやルータなどのネットワーク通信機器の電源ケーブルも、無停電電源装置(UPS)の出力コンセントへ接続してください。

  • マスターをインストールしているコンピュータが起動していない時に入力電源異常が発生した場合、スレーブをインストールしているコンピュータは自動シャットダウンを行いません。必ずマスターをインストールしているコンピュータを起動してください。

 

 

2.冗長電源システム構成 

 

冗長電源内蔵のPCサーバを複数の無停電電源装置(UPS)でバックアップする構成です。

PCサーバにインストールされたマスターによって複数の無停電電源装置(UPS)の監視および制御を行うことができます。

長電源システムとしては、[1+N]構成または[N+1]構成の2通りの方式から選択することができます。

 

●[1+N]構成の冗長電源システム

PCサーバに接続した複数の無停電電源装置(UPS)の内、最低1台以上の無停電電源装置(UPS)が正常動作し、PCサーバに対して電力供給をしていればPCサーバはシャットダウン動作を開始しないシステム構成です。

下図の例では、3つの電源ユニットを搭載したPCサーバの電源ユニットごとに各1台ずつ無停電電源装置(UPS)を接続しています。

 

この構成では次のようなバックアップ動作が実行されます。

【バックアップ動作】

(1) 無停電電源装置(UPS)のUPS3で入力電源異常(停電など)が発生し、UPS1とUPS2の入力電源が正常である場合は、コンピュータ(マスター)はUPS3のみを自動停止し、OSのシャットダウン動作は行いません。

(2) 無停電電源装置(UPS)のUPS2でさらに電源異常が発生した場合、UPS1が正常動作していれば、コンピュータ(マスター)は、UPS2のみを自動停止し、OSのシャットダウン動作は行いません。

(3) 無停電電源装置(UPS)のUPS1でさらに電源異常が発生した場合は、設定されているシャットダウン設定に従って、OSのシャットダウンを行い、OSシャットダウン完了後に無停電電源装置(UPS)を自動的に停止します。

 

●[N+1]構成の冗長電源システム

無停電電源装置(UPS)から電力供給を受けているPCサーバの電源ユニット数が、”N”台以下になるような場合は、OSのシャットダウンと無停電電源装置(UPS)の自動停止を行うシステム構成です。

下図の例では、3つの電源ユニットを搭載したPCサーバの電源ユニットごとに各1台ずつ無停電電源装置(UPS)を接続しています。

 

この構成では次のようなバックアップ動作が実行されます。

【バックアップ動作】

上図のPCサーバは、無停電電源装置(UPS)から電力供給されている電源ユニットが2台以下になるような場合は、OSのシャットダウンと無停電電源装置(UPS)の自動停止処理を行うように設定されているものとします。

(1) 無停電電源装置(UPS)のUPS3で入力電源異常(停電など)が発生しても、UPS1およびUPS2の入力電源が正常である場合は、PCサーバの2台の電源ユニットに対して電力供給が可能なので、PCサーバ(マスター)はUPS3のみを自動停止し、OSのシャットダウンは行いません。

(2)  無停電電源装置(UPS)のUPS2で電源異常が発生した場合は、UPS1の入力電源が正常でも、無停電電源装置(UPS)から電力供給を受けられる電源ユニットは1台になりPCサーバが正常に運転できなくなるので、設定されているシャットダウン設定に従って、OSのシャットダウンを行い、OSシャットダウン完了後に無停電電源装置(UPS)を自動的に停止します。

 

 

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