3.1 連携シャットダウンの動作説明

連携シャットダウンとは、同一ネットワーク上にあり、同じ[バックアップ電源管理グループ]に属する複数のパソコンを、順序づけてシャットダウンさせる機能です。

例えば、サーバに停電が発生した場合、クライアントのパソコンをシャットダウンさせてからサーバをシャットダウンできます。

連携シャットダウン動作の説明

注意事項

事例1:
1台のバックアップ電源に1台のパソコンを接続している場合の連携シャットダウン

事例2:
1台のバックアップ電源に複数のパソコンを接続している場合の連携シャットダウン


連携シャットダウン動作の説明
  1. 停電や瞬停などが発生した場合、バックアップ電源がバックアップ動作を開始し、バックアップ状態であることを本ソフトウェアへ通知します。
  2. 本ソフトウェアが入力電源異常と判断した場合、[シャットダウン開始までの待機時間]で設定している時間後、連携シャットダウンを開始します。

    (備考)
    連携シャットダウンのシャットダウン優先順位は次のとおりです。
    [連携シャットダウン優先順位]
    「1番目にシャットダウンする<2番目にシャットダウンする<3番目にシャットダウンする」の順でシャットダウンを行います。

    設定したシャットダウン順より同位または下位の順位に設定されているものについては、連携シャットダウンを行います。
    設定したシャットダウン順より上位の順位に設定されているもについては、連携シャットダウンは行いません。

注意事項

連携シャットダウンを行う場合、「シャットダウン開始までの待機時間」に次の時間が自動的に加算されます。
システムシャットダウンは、入力電源異常発生後、その加算された時間が経過してから開始されます。
連携シャットダウンを「無効」に設定している場合は加算時間は、すべて0秒です。
  • 連携シャットダウン順:1番目にシャットダウンする」と設定している場合、シャットダウン開始までの待機時間=現在設定している「シャットダウン開始までの待機時間」+加算時間は、0秒です。
  • 連携シャットダウン順:2番目にシャットダウンする」と設定している場合、シャットダウン開始までの待機時間=現在設定している「シャットダウン開始までの待機時間」加算時間は、60秒です。
  • 連携シャットダウン順:3番目にシャットダウンする」と設定している場合、シャットダウン開始までの待機時間=現在設定している「シャットダウン開始までの待機時間」加算時間は、120秒です。
他のバックアップ電源で停電などが発生し、入力電源がある状態でBU707/BU1007が連携シャットダウンすると、BU707/1007は自動再起動しません。
「運転スイッチ」を入れて、BU707/1007を起動してください。

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事例1:
1台のバックアップ電源に1台のパソコンを接続している場合の連携シャットダウン

sequence3.gif (6900 バイト)

(UPS1,UPS2,UPS3=バックアップ電源)


この例は、サーバ3、2、1の順でシャットダウンさせる場合です。
サーバ3がサーバ1のデータを使う時などに設定してください。
1.サーバ1のPowerAssistant [環境設定]画面の各設定
(1) バックアップ電源管理グループ名 Group A
(2) 連携シャットダウン順 3番目にシャットダウンする
(3) 連携シャットダウン無効にする ラジオボタンをクリックして連携シャットダウンを有効にする。
(4) システム自動再起動 する

2.サーバ2のPowerAssistant [環境設定]画面の各設定
(1) バックアップ電源管理グループ名 Group A
(2) 連携シャットダウン順 2番目にシャットダウンする
(3) 連携シャットダウン無効にする ラジオボタンをクリックして連携シャットダウンを有効にする。
(4) システム自動再起動 する

3.サーバ3のPowerAssistant [環境設定]画面の各設定
(1) バックアップ電源管理グループ名 Group A
(2) 連携シャットダウン順 1番目にシャットダウンする
(3) 連携シャットダウン無効にする ラジオボタンをクリックして連携シャットダウンを有効にする。
(4) システム自動再起動 する

動作説明

事例1の構成で全システムに入力電源異常(停電など)が発生した場合

設定した連携シャットダウン順に従って各サーバともシャットダウンを開始します。
  • 入力電源異常(停電など)発生後、最初にサーバ3がシステムシャットダウンを開始し、システムシャットダウン終了後、UPS3とサーバ3の電源がOFFになります。
  • サーバ3がシャットダウンを開始してから約60秒後にサーバ2がシステムシャットダウンを開始します。システムシャットダウン終了後、UPS2とサーバ2の電源がOFFになります。
  • サーバ3がシャットダウンを開始してから約120秒後にサーバ1がシステムシャットダウンを開始します。システムシャットダウン終了後、UPS1とサーバ1の電源がOFFになります。

なお、入力電源回復後は、各バックアップ電源は自動再起動します。

事例1の構成で特定のサーバで入力電源異常(停電など)が発生した場合

サーバ2に接続されているバックアップ電源においてのみ入力電源異常(停電など)が発生した場合は、次のような順序でシャットダウンを行います

  • 入力電源異常(停電など)発生後、最初にサーバ3がシステムシャットダウンを開始し、システムシャットダウン終了後、UPS3とサーバ3の電源がOFFになります。
  • サーバ3がシャットダウンを開始してから約60秒後にサーバ2がシステムシャットダウンを開始します。システムシャットダウン終了後、UPS2とサーバ2の電源がOFFになります。
  • サーバ1は、シャットダウンは動作しません。
  • UPS3の入力電源は、正常ですので、連携シャットダウン完了後、UPS3は、自動再起動します。

なお、サーバ2の入力電源回復後は、UPS2が自動再起動します。

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事例2:
1台のバックアップ電源に複数のパソコンを接続している場合の連携シャットダウン

この例は、クライアント1、サーバ1の順でシャットダウンさせる場合です。
クライアント1がサーバ1のデータを使う時などに設定してください。

注意事項

シリアルポート1から4のいづれか一つを、本ソフトウェアが使用しています。
シリアルポートを使用したくない場合は、次の手順に従って、設定を行ってください。
[設定手順]
(1) [環境設定]画面の[通信設定]のラジオボタンをクリックして、[通信設定]画面を起動してください。
(2) [シリアルポート]設定項目の[シリアルポート自動検出]のラジオボタンをクリックして、自動検出を停止させ、手動シリアルポート選択リスト項目から[選択しない]を選択してください。
(3) 選択した後、[OK]ボタンをクリックして[環境設定]画面を終了してください。
(4) 以上で設定は、完了です。[選択しない]を選択した場合、本ソフトウェアは、シリアルポート1から4は、使用しません。

(UPS1=バックアップ電源)


1.サーバ1のPowerAssistant [環境設定]画面の各設定
(1) バックアップ電源管理グループ名 Group A
(2) 連携シャットダウン順 3番目にシャットダウンする
(3) 連携シャットダウン無効にする ラジオボタンをクリックして連携シャットダウンを有効にする。
(4) システム自動再起動 する

2.クライアント1のPowerAssistant [環境設定]画面の各設定
(1) バックアップ電源管理グループ名 Group A
(2) 連携シャットダウン順 2番目にシャットダウンする
(3) 連携シャットダウン無効にする ラジオボタンをクリックして連携シャットダウンを有効にする。
(4) システム自動再起動 する

動作説明
事例2の構成で全システムに入力電源異常(停電など)が発生した場合
サーバ1およびクライアント1は、連携シャットダウンの設定した連携シャットダウン順に従ってシャットダウンを開始します。
  • サーバ1は、UPS1に入力電源異常(停電など)発生したこというイベント情報をネットワークへ送信します。
  • 所定の時間(デフォルト 60秒)後に、サーバ1は連携シャットダウンを開始するというイベント情報をネットワークへ送信します。
  • この情報をクライアント1が受信すると、システムをシャットダウンを開始します。
  • クライアント1のシステムがシステムシャットダウンを開始してから約60秒後にサーバ1もシステムシャットダウンを開始します。
  • サーバ1のシステムシャットダウン終了後、UPS1とサーバ1とクライアント1の電源がOFFになります。

なお、入力電源回復後は、バックアップ電源は自動再起動します。

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